秀栄独語

 『秀栄独語』は、幕府の役人井上秀栄が、文化3年江戸から越後赤川村へ赴き、命 ぜられた検地を実施するまでの紀行文である。ここでは「高田城下にて」の一文と 「春日山古城跡之図」を掲げた。春日山を遠くに見掛け、上杉謙信が居城していたこ ろの図を想像して記した、とある。また、この辺の山岸という郷家にて養命酒という 名酒をつくり、当国一の酒と称していることも紹介している。このように本資料は、 著者井上秀栄が、道中各地の風物・風俗を記し、時には和歌をつくり、名所・旧跡の スケッチをしたもので、当時の様子を今に伝える貴重な資料である。