科研費受給者必見!新潟大学即時OA対応ガイド
このページでは主に科研費を交付された新潟大学の研究者の皆様へ、2025年度公募分から始まった論文等の即時オープンアクセス(OA)義務について新潟大学におけるオープンアクセスの手順をご案内します。

論文を世界へ、負担は最小へ
Nuar(新潟大学学術リポジトリ)を活用した、オープンアクセスへの最適ルート
2つの課題を、同時に解決する
国際誌でオープンアクセス出版する場合「高額なAPC(論文掲載料)」がかかる一方、科研費で実施した研究成果(論文)には「即時OA化義務」が生じます。(2025年度公募分~)
諦める必要はありません。新潟大学の学術リポジトリ(Nuar)+リポジトリ登録支援システム(Nuar-Assist)を使えば、高額なAPCを払わなくても、この2つを同時に解決できます。

科研費のOA化義務(=即時OA義務)とは?
2025年度以降に公募が開始された対象の競争的研究費(科研費含む)で生み出した査読付き論文と根拠データを、掲載後即時に機関リポジトリ等でオープンアクセスにすることが義務化されます。詳しくは学術論文等の即時OAについてをご確認ください。
APC(論文掲載料)について
国際誌等で論文をオープンアクセス出版する際、多くの場合APC (Article Processing Charge)と呼ばれる高額な掲載料が必要になります。新潟大学では、APCが高いジャーナルでも大学の補助や割引(出版社とのRead&Publish契約など)が使える場合があり、費用負担を抑えることが可能です。新潟大学におけるAPC補助や割引について、詳しくはAPC補助・割引情報をご確認ください。
OA手法の比較:コストと労力の最適解
| ゴールドOA(通常) | ゴールドOA(新潟大割引)) | ☆グリーンOA(Nuar利用) | |
|---|---|---|---|
| 著者負担費用 | 数十万円 | 割引・無料 | 完全無料 |
| OAになる原稿 | 出版社版 | 出版社版 | 著者最終稿 |
| 研究者の労力 | 支払い手続き | 補助申請手続き | 原稿をNuar-Assistで送るだけ |
| 即時OA義務 | クリア! | ||
結論:大学のAPC補助が使えない場合、無理に払わず「グリーンOA(Nuar)」を選ぶのが最もスマートな選択です。
「義務」ではなく、研究者としての「戦略的優位性」
Nuarに登録すると、義務をこなすだけでなく、研究者としての競争力が実際に高まります。
| 被引用数の増加 | 国際共同研究の創出 | 次回科研費の評価アップ |
|---|---|---|
|
↑10~30% CiNii Research/Google Scholarなどで無料リンクが表示。多くの調査で被引用数が10〜30%増加することが実証済みです。 |
世界へ 有料購読を持たない海外研究者・学生・臨床医にも届き、新たな共同研究のチャンスが広がります。 |
評価直結 実績報告がスムーズになり、次回科研費申請で高い評価に直結。リプリント(別刷り)の手間も省けます。 |
OA化タイムライン
論文執筆の各フェーズで「やるべきこと」は明確です。この流れに沿って進めば、自動的に科研費の要件を満たすことができます。
01 申請前 ― データ連携の自動化パイプラインを構築する
ここまで設定すれば、今後の業績入力の手間が劇的に削減されます。
① ORCID iDを取得・整備する(約5分で完了)
Create your ORCID iDで5分で作成。
名前・所属・メールを登録 → 過去の国際誌論文をCrossrefで一括インポート。
公開範囲は「Everyone」にして誰でも見えるように。
ORCIDとは?
ORCID は、研究者一人ひとりに与えられる国際的な「固有のID(16桁の番号)」です。
研究者の名前は同姓同名があったり、表記ゆれが多かったりしますが、ORCID を使うと “どの業績がどの研究者のものか” を正確に区別できます。
科研費関係のシステムとも連携して手続きをスムーズにできます。
② researchmapとORCIDを連携させる
researchmapマイポータル → 基本情報編集 → ORCID iD登録 → 認証 → 「ORCIDからの自動取り込み」をオン。以後、新しい論文が出るたびに自動でresearchmapに追加されます。
③ researchmapに研究者番号(e-Rad ID)を登録する
審査委員がresearchmapを参照するために必須です。業績は「すべて公開」に設定してください(非公開だと審査で不利になります)。
Researchmap利用マニュアル(e-Rad ID登録方法)
④ 新潟大学のAPC補助・割引情報を確認しておく
APC補助・割引情報ページ にて、ゴールドOAの割引制度等を事前に確認しておきます。
02 投稿先選定 ― 5分で終わるポリシー確認
ジャーナルを選ぶ際、グリーンOAが可能かを確認します。
詳しくはこちらのページで解説しています。
① 英語論文:Open Policy Finderでポリシーを確認する
Open Policy Finder(Jisc提供) で投稿を検討している雑誌名で検索。
該当誌の「Accepted Manuscript」タブで「Location」(掲載可能場所)に「Any Website/Institutional Repository」などが表示され、エンバーゴ(公開禁止期間の有無)をチェック。
※著者最終稿であればリポジトリで公開可能なジャーナルは多いため、APCが高くても無理に払わずグリーンOA(無料)を選択可能です。
② 日本語論文:J-STAGE・紀要等の確認(紙媒体のみは義務対象外)
日本の学協会誌の多くはJ-STAGEを利用しています。J-STAGE上でOAで公開されれば(エンバーゴ付きも可)、即時OA義務化対応は完了です。購読者限定等の制限がある場合はリポジトリでOAにする必要があります。紀要論文も多くの場合、発行大学の機関リポジトリでOAになります。
③ ゴールドOAを選ぶ場合はAPC補助を先に確認する
大学のAPC補助が使えるかを必ず事前確認。補助がなければグリーンOAが最善の選択です。
03 採択時 ― グリーンOAの鍵「著者最終稿」を忘れずに保存
! 著者最終稿(Accepted Manuscript)とは
査読を通過し、修正を終えた段階の原稿(Proof前)です。論文がアクセプト(受理・採択)されたら、必ずこの段階のWord/PDFを手元に保存してください。出版社版(レイアウト済みのPDF)はリポジトリで公開できないことがほとんどです。
① 著者最終稿(Accepted Manuscript)を必ず保存する
査読通過後・修正済み(Proof前)の版を保管してください。
② researchmapへの登録を確認する
ORCID連携設定をしていれば自動でresearchmapに登録されます。出版後2ヶ月以内に登録されているかを確認しましょう。
③ 図書館からのメールを待ち、Nuar-Assistで申請する
researchmapへの登録後、図書館から「【依頼】研究成果の学術リポジトリ登録について」というメールが届きます。筆頭著者または責任著者(1人)が著者最終稿を添付してNuar-Assistで申請。共著者はスルーOK(重複防止)。複雑な裏側の処理はすべて図書館が代行します。
Nuar-Assist(新潟大学学術リポジトリ登録支援システム)について詳しくはこちらのページをご確認ください。
04 公表時 ― 科研費実績報告をスムーズに完了する
報告書への記載だけで完了
| Step1 |
公開完了通知を確認する リポジトリに登録完了後、図書館から掲載先URLを含む完了通知が届きます。 |
|---|---|
| Step2 |
CiNii Research・Google Scholar連携(自動対応) 約1ヶ月以内に、義務化ルールの最終到達地点「CiNii Research」へリポジトリから自動でデータ連携します。研究者側の追加作業は一切不要です。また、Google Scholarでも無料リンクが自動表示されます。 |
| Step3 |
報告書にURLを記載する 科研費の報告書にてオープンアクセスのチェックボックスにチェックを入れ、NuarのURLを記載するだけです。 |
エンバーゴがあるジャーナルは、解禁後に図書館が自動公開します。研究者側の追加作業は不要です。公開前に報告書を提出する場合は「即時OAが困難な理由」で「出版社や雑誌のポリシーでエンバーゴ期間の規定が存在」を選択してください。(即時OA義務開始に合わせて、左記を含めた報告書のOA関連項目が追加される予定です)
補足:ゴールドOA(APC払い)のルート
APCが割引・無料になる場合や、出版社版でのOA公開が必要な場合はこちらを選択します。申請前に必ずAPC補助が使えるか確認してください!
① APC補助・割引の申請をする
大学からのAPC補助がある場合、図書館の案内に従い、出版社システムまたは学内の補助申請手続きを完了させます。割引がない場合や出版社による割引のみの場合、出版社システムからAPCの支払いを行います。
② researchmapへの登録を確認する
ORCID連携で自動登録されているかを確認します。
③ 報告書に掲載DOIを記載する
「即時OA実施:有り」+掲載DOIを記入。ゴールドOAの場合、Nuar(機関リポジトリ)への登録は不要です。
お問い合わせ
NuarとNuar-Assistは、皆さんの「みんなに読ませたい」を最小の負担で実現します。
研究成果の公開(OA)についてわからないことがあれば以下までお問い合わせください。
| 担当部署 | 学術情報管理課オープンアクセス係 |
|---|---|
| メールアドレス | e-resource@lib.niigata-u.ac.jp |
| 内線 | 6222(旭町からは8-6222) |